出張旅費規程のひな形と文例

税務

出張ビジネスマン

非課税となる出張旅費手当

所得税・住民税・消費税のメリット
-社内規定のひな形文例-

その他

- 2017.11.23 -

出張旅費規程の活用方法

中~大会社では、必ずと言って良いほど出張旅費規程が具備されています。
これはコンプライアンスの問題はもとより、役員や社員の所得税・住民税の負担を軽減する効果もあります。
社内規程を置き、遵守することでこのメリットを享受することができます。
出張が多い建設業や営業マンのいる会社では導入を検討してはいかがでしょうか。
税理士指導の元、自社の実情により、カスタマイズして下さい。

出張旅費規程の文例

以下では、最低限掲載すべき文例を示しています。
税法上争いが起きやすいのが「手当金額が適正か否か」です。
日帰り出張と宿泊出張では手当額が違うのは自然ですが、距離(宿泊地)によって手当額が異なることはあまりないようです。
また、宿泊費と日当は別概念ですが、昨今のビジネスホテル料金の高騰に鑑みると、宿泊費は実費精算が良いかもしれません(ただし、役職に応じて上限を決める必要はあります)。
日当の相場は業種・会社規模・地域事情により異なりますが、2千円~5千円が平均的ではないかと思われます(これも、役職に応じてランク分けすると良いでしょう)。
さらに、長期出張の場合は支給額が多くなってしまうため、10~20%程度減額しても妥当と思われます。

  • 出張旅費規程
  • 第1条(適  用)
  • この規程は、社員が社命により出張(研修を目的とする出張を除く)を行なった場合の出張旅費等について定めたものである。
  • 第2条(出張の区分)
  • 出張は宿泊出張の1種類とし、その定義は以下の各号に定めるところとする。
  • ①宿泊出張
  • 原則として勤務地より片道100km以上の地へ出張し、宿泊を必要とする出張をいう。
  • 第3条(旅費の定義)
  • 本規程でいう旅費とは以下の各号のものをいう。
  • ①交通費
  • ②日当
  • ③宿泊費
  • 第4条(交通費、日当、宿泊費)
  • 1.交通費は以下の各号のとおりとする。
  • ①役員      グリーン車相当の運賃の実費
  • ②その他の社員 普通運賃の実費
  • 2.日当及び宿泊費は別表1により支給する。
  • 第5条(自動車による出張)
  • 自動車による出張を行なった場合には、燃料、駐車料、有料道路通行料等はそれを証明するものを提出した場合に限り支給する。
  • 第6条(長期出張の取り扱い)
  • 同一地に長期間(1週間以上)出張したときの旅費は状況により、この規程によらないことがある。
  • 第7条(出張報告および精算)
  • 出張の報告および旅費の精算は、出張報告書を作成しなければならない。
  • 第8条(その他)
  • 本規程で処理できない場合は、その都度協議にて処理する。
    • 【別表1】
    区分 日当 宿泊費
    基本日当 衛生費
    役員 3,000円/日 100円/日 実費
    管理職 2,000円/日 80円/日 実費
    一般職 1,000円/日 50円/日 実費
    ※衛生費は会社からの現物支給(石鹸、カイロ等の支給)により替えることができる。

【注】本Tipsでは、投稿日時点の情報を掲載しています。記事に関する税務・個別具体的判断につきましては、最寄の税務署または顧問税理士・税理士法人等へ相談確認して下さい。万一当記事に基づいて発生したいかなる損害についても、弊社は一切の責任を負いかねます。