CEOは税法上のみなし役員?

税務

CEOとみなし役員報酬

CEOの役員報酬

定期同額給与への該当を検討
-同族会社の場合-

法人税

- 2015.12.03 -

執行役員と法人税法上の役員

執行役員とは会社内部で決められた一定の役職のことを指します。
古くからアメリカでは執行役員制度が浸透しており、CEOやCOOなどが知られています。
さらに広い概念では専務や常務等の日本特有名称の役職も執行役員に該当する場合があります。
これらポジションの方々は経営に深く係る可能性があります。
よって、いわゆるみなし役員に該当するのではないかという、疑問が沸きます。
みなし役員に該当した場合、定期同額給与の適用を受けることになります(法人税法第34条)。

法人税法上の役員とは

法人税法第2条第15項には以下のように規定されています。

  • ・役員 法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち政令で定めるものをいう。

また、法人税法施行令7条には以下のように規定されています。

  • ・政令で定める者は、~略~法人の使用人以外の者でその法人の経営に従事しているもの。~略~同族会社の使用人のうち、~略~使用人兼務役員とされない役員~略~要件のすべてを満たしている者で、その会社の経営に従事しているもの。

ここでいう使用人とは、従業員としての色彩が濃い肩書きの人を指すとされます。
例えば、いわゆる支店長や支配人、工場長などが該当します。
よって、世間的なCEO(=最高経営責任者)のイメージからは少し離れた存在となります。

さらに、法人税基本通達9-2-1には以下のように規定されています。

  • ・「使用人以外の者でその法人の経営に従事しているもの」には、相談役、顧問その他これらに類する者でその法人内における地位、その行う職務等からみて他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認められるものが含まれることに留意する。

よって、小規模な同族会社ではCEOはここに該当するケースが想定されます。

執行役員の一般的性質

執行役員は「役員」との肩書きはあるものの、厳密には法的役員に該当しません。
また一般の従業員のように雇用関係ではなく委任関係を持つ場合もあり、契約形態は千差万別です。
元々、執行役員の慣習は従業員以上役員未満のポジションというニーズから発生したものとも言えます。
よって、会社によって裁量幅を持った権限・契約形態が可能となっています。
反対に、「取締役執行役員」など役員資格を持つ執行役員の形態も存在します。

みなし役員該当の判断

結局のところ、執行役員がみなし役員に該当するかはその実態を見るしかありません。
つまり、どれだけ深く経営に関与しているかです。

例えば取締役会設置会社であれば、重要事項は取締役会によって決定されます。
よって、執行役員の経営関与度は一般的に低下するでしょう。
しかし取締役会を持たない小規模閉鎖的会社等では、発言力も増すかもしれません。
さらに、取締役は名ばかりで実質はCEOが経営を取り仕切る場合も同様と考えられます。

この場合、執行役員はみなし役員に該当し、その役員報酬は定期同額給与の適用を受ける可能性が高くなります。

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