臨時収入等がある場合の確定申告~2015年度版~

税務

平均課税

平均課税の制度

臨時/変動所得がある場合
-確定申告-

所得税

- 2015.01.31 -

臨時収入等の確定申告

所得の中には、毎年平均的に発生するものと、そうでないもの(変動性著しいもの、臨時的なもの)があります。
所得税は超過累進税率によって課税されるため、これら税負担の格差を緩和する必要があります。
これが変動所得、臨時所得の平均課税です。
以下のような所得は平均課税の対象となります。

  • 【変動所得】
  •  ①漁獲から生ずる所得
  •  ②養殖から生ずる所得
  •  ③のりの採取から生ずる所得
  •  ④原稿、作曲の報酬に係る所得
  •  ⑤著作権の使用料に係る所得
  • 【臨時所得】
  •  ⑥プロ野球選手等が受取る一定の契約金
  •  ⑦不動産等に係る一定の権利金等
  •  ⑧業務に係る一定の補償金等

不動産オーナー等であれば、上記⑦を検討すべきケースもあるでしょう。
上記⑦では、以下のような事例が当てはまります。

  • A:不動産等を3年以上の期間他人に使用させることにより一時に受ける権利金等で、その金額が使用料年額の2倍以上のもの
  • B:3年以上の期間にわたる不動産の貸付対価の総額として一括して支払を受ける賃貸料
  • C:賃借人の交替又は転貸により支払いを受ける名義書換料、承諾料等(交替、転貸後の貸付期間が3年以上であるもの)で、その金額が使用料年額の2倍以上のもの
  • D:不動産等に係る損害賠償金等で、その計算の基礎とされた期間が3年以上であるもの

平均課税の適用

平均課税を適用する場合、変動所得/臨時所得により適用要件が異なります。
ここでは、臨時所得のみの場合で見ていきます。
臨時所得のみの場合、平均課税を適用するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 臨時所得の金額 ≧ 総所得金額 × 20%

なお、ここでいう変動所得/臨時所得は、収入金額ではなく、それぞれに対応した必要経費等を控除した後の金額となります。
また、事業所得又は雑所得のうち、変動所得以外の所得があるときは、必要経費の按分が必要となる場合があるので、注意します。

平均課税の税額計算

平均課税により計算を行う場合は、以下の手順となります(平成26年分を例にします)。

平均課税対象金額

まず、平均課税対象金額(A)を以下の通り計算します。

  • A = 26年分変動所得の金額 - ( 25年分変動所得の金額 + 24年分変動所得の金額 ) × 1/2 + 26年分臨時所得の金額

調整所得金額

次に、調整所得金額(B)を以下の通り計算します。

  • ①課税総所得金額 > A の場合
  •  B = 26年分課税総所得金額 - A × 4/5
  • ①課税総所得金額 ≦ A の場合
  •  B = 26年分課税総所得金額 × 1/5

特別所得金額

さらに、特別所得金額(C)を以下の通り計算します。

  • C = 26年分課税総所得金額 - B

調整所得金額に対する税額

上記Bに対する税額(B´)を以下の通り計算します。

  • B´ = B × 税率(超過累進税率)

特別所得金額に対する税額

上記Cに対する税額(C´)を以下の通り計算します。

  • C´ = C × 平均税率(※)
  •  (※)B´ ÷ B

課税総所得金額に対する税額

平均課税の方法によって計算した所得税額(D)は以下の通りです。

  • D = B´ + C´

【注】本Tipsでは、投稿日時点の情報を掲載しています。記事に関する税務・個別具体的判断につきましては、最寄の税務署または顧問税理士・税理士法人等へ相談確認して下さい。万一当記事に基づいて発生したいかなる損害についても、弊社は一切の責任を負いかねます。