サラリーマンの節税と違法な節税対策

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サラリーマンでも節税対策!

一定の経費が認められます
-確定申告-

所得税

- 2015.01.31 -

サラリーマンの節税~特定の支出があった場合~

サラリーマンでも、特定の支出を負担した場合、確定申告により税額軽減される可能性があります。
これを給与所得者の特定支出の控除の特例といいます。
(所得税法第57条の2)
他方、やってはいけない手法、いわゆる脱税にあたる方法もあります。
以下では、サラリーマンの節税および違法手段について、見ていきます。

特定支出控除の特例

特定支出とは、下記のようなものです。

  • ①通勤のための支出
  • ②転任に伴う転居のための支出
  • ③職務遂行に直接必要な技能・知識等の習得を目的とする研修のための支出
  • ④資格取得のための支出で職務遂行に直接必要なもの
  • ⑤単身赴任者の帰郷等のための支出
  • ⑥職務に関連する一定の書籍等の購入支出
  • ⑦勤務場所において着用することが必要とされる一定の衣服の購入支出
  • ⑧給与等の支払者の職務上関係ある者に対する接待等の支出

『仕事で必要なスーツを買った。』
『資格取得のため、専門学校へ通った。』
『得意先と飲みに行った。』

そんな場合が想定されます。
このような場合、いわばサラリーマンの必要経費として、一定額が認められます。

注意点

特定支出の控除の特例を受け、節税を図るためには、確定申告が必要です。
確定申告に備え、以下のような点に注意します。

  • ・①は、電車代等の他、ガソリン代、高速代、車の修理代等も可
  • ・③は、交通費も可
  • ・⑤は、妻(配偶者)との別居が常況でない場合、不可
  • ・⑥は、電子書籍を閲覧するためのPC等購入費用は不可
  • ・⑧は、同僚との親睦のための支出は不可
  • ・支出に際した、領収証等を保管しておく

ただし、その金額ハードルは相当高く、一般の方が思われる以上の支出が必要となります。
旧法でも同制度がありましたが、全国でも数名しか対象者がいないと言われました。
本制度になって、金額水準が引き下げられましたが、対象者はかなり少数と予測されます。

その他控除額や詳細な適用要件については、 国税庁HPも併せてご覧下さい。

やってはいけない節税対策

他方、やってはいけない節税対策(脱税)手法も存在します。
一言で言えば、個人事業主または不動産オーナーとして経費を計上する方法です。

近時、サラリーマンでも副業収入を得る機会が増えています。
例えば、インターネットオークションやワンルームマンション投資です。
ワンルームマンション投資では、100万円以下の物件も登場するようになりました。

そこで、これらを利用し、経費計上することで、所得を圧縮しようとする試みです。
これら事業または不動産で発生した赤字は、給与所得と相殺できるからです。

なぜ、個人事業の経費が認められないか

サラリーマンの場合、多くの方が月~金のフルタイムで出勤しています。
よって、仮にネットオークション収入があるとしても、それは多くの場合副業です。

事業への該当判断では、売上規模や継続性、リスクの程度等総合的に勘案されます。
客観的・社会的に考えて、自己の行う行為が個人事業主と言えるかどうかがポイントです。
仮に、事業に当たらなければ、当然給与との経費相殺も認められません。

では、パートアルバイトの場合はどうでしょうか。
個人事業主(例えば、デザイナー)でも、仕事の合間にアルバイトをすることもあります。
当該アルバイト収入は給与所得であり、事業所得(必要経費)との相殺も可能です。
しかし、それはあくまで、個人事業主としての活動がメインだからです。

一般的サラリーマンの場合、事業に該当するケースはかなり限定されるでしょう。
なぜなら、給与を得る活動=会社で働くこと、がメインとなるからです。

なぜ、不動産の経費が認められないか

厳密に言えば、不動産の経費(損失)は給与との相殺が認められないものではありません。
通常の不動産投資等であれば、それに係る経費は認めらます。

問題は、何から何まで経費として計上してしまうことです。
例えば、ワンルームマンション投資で考えてみます。

必要経費とは、基本的に家賃収入を得るために要したものが該当します。
該当例として、リフォーム代、不動産管理会社への手数料、金利等が考えられます。

他方、友人との交際代、交通費、電話代、衣服代、ジム会費等は、不動産と関係ありません。
これら活動を、「業界情報を得るため」として主張する向きもあるかもしれません。
しかし、これを不動産(所得)と関連付け、家事と区別し、税務署へ立証説明するのは困難です。

サラリーマンの節税対策まとめ

サラリーマンの場合、節税対策できるケースは限られます。
多くの場合は、年末調整で完結するものです。

他方、ネット上では、上記の方法を節税対策と称して、紹介するものも見受けられます。
これらに惑わされること無く、専門家の指示を受けることを願います。

事業や経費性の判断は難しい場面もありますので、税理士等へ相談されることをお勧めします。

【注】本Tipsでは、投稿日時点の情報を掲載しています。記事に関する税務・個別具体的判断につきましては、最寄の税務署または顧問税理士・税理士法人等へ相談確認して下さい。万一当記事に基づいて発生したいかなる損害についても、弊社は一切の責任を負いかねます。